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現在は家族みんな元気に過ごせているご家庭も、将来の親の介護や自分たちの老後
などを見越したバリアフリー対応工事をしておくと、イザという時に困らずにすみます。
ここではバリアフリー工事等に際して役立つワンポイント情報をピックアップしています

部屋 ポイント

洗面脱衣&浴室

リフォームする際に思い切って、車椅子対応の洗面化粧台を設置するか、又は必要になった時収納スペースが折りたためてそのまま車椅子対応に切り替えられるタイプの洗面化粧台を選んでおくと安心です。

(写真はINAX製)
           
左:設置当初は収納スペース        右:将来は車椅子対応に

急に温度差のある部屋へ移動したりすると、血圧が急変動して脈拍が速くなるヒートショックを起こす場合があるので、脱衣室や浴室には暖房機をつけたり壁・天井・床等に断熱素材をふんだんに取り入れるなどして温度差がないようにする事が大切です。
           

床は塗れても滑りにくい仕上げにし、風呂上りに休めるベンチや着・脱衣用の手摺を設置するとさらに安心。(写真は弊社施工例)
    
左:脱衣所の折りたたみベンチ         右:後付浴室暖房乾燥機
浴室とキッチンに設置されたリモコンが、入浴中の人と会話が出来る通話機能付きタイプであれば必要な時に会話をして安全を確かめられて安心です。
他にも通話機能は無くても浴室から台所リモコンへの呼出機能付きタイプもあり、「石鹸が無いよ・・」などと大声を出さずにすみます

(下の写真は三菱製エコキュートの通話機能付きリモコンの一例)

左:通話機能付き浴室側リモコン    右:通話機能付き台所側リモコン 
浴室の手摺は立ち坐り用(洗い場・浴槽内)や浴室出入口の為の手摺を設置する
トイレ トイレは将来の介助するスペースを見越して余裕を持たせる。
建具の有効巾は75センチ以上とし外開きか引戸タイプにする。
お年寄りの寝室の近くにトイレを配置しトイレの壁に手すりを設置する
便器奥へもハネ上げ式の手摺等を設置するとさらに安全です。

冬場の寒さによる事故を防ぐために暖房機を設置する。
(写真は弊社施工例)
手摺付き紙巻器カウンターの下に暖房機を設置しています

さらに奥の壁にも跳ね上げ式手摺を設置しています
家族を呼び出せるブザー等を設置しておくと急に具合が悪くなった場合も安心できます。
台所 自分の高さに合わない流し台に長時間立つと腰や背中が痛くなってしまいます。キッチンを選ぶ際は余計な足・腰の痛みが発生しないように理想的な高さの流し台を選択しましょう。
*-*-* 理想的なキッチンの天板の高さ *-*-*
肘関節とキッチンの天板との高さの差が10〜15cm=理想の高さの流し台

他にも身長÷2+5cm=使いやすい天板の高さとする計算方法もあります。

冬場は特に燃えやすい素材で出来た長袖の服やエプロンの袖にコンロの火が引火してお年寄りが大火傷する事故が増えます。通常IHコンロでは炎が出ないので着衣への引火の心配が減少します。また共働きで忙しい主婦ですと、鍋の火を付けたまま他の家事もこなさなければならず、ついうっかり鍋を焦がしてしまったり、てんぷら油に引火したりという危険があります。高温になりすぎると自動的に消火する安全装置が付いたガスコンロ・IHコンロに交換するのもお勧めです。(注:自動消火安全装置があっても発火・引火については細心の注意が必要です)
ガスコンロ等をお使いであればガス漏れ検知器を必ず取り付け(床から30cm以内)、定期的にガスのゴムホースを取り替えておくと安心です。
火災警報器だけでなく住宅用スプリンクラー装置をつけたり、またコンロ奥壁や換気扇フード内側に取り付ける台所用自動消火装置を付けるとコンロ火災の熱を感知して自動的に消火薬剤を放出して初期消火に大変効果的です。
立ち仕事が辛い方には腰かけて作業出来るシステムキッチンがお勧めです。指一本で使える自動昇降式戸棚は背が低くても使いやすく便利です。
収納部の取っ手は洋服の合せ目が引っかからないデザインの物を選ぶ。
床に水がかかりやすいので濡れても滑りにくい仕上げにする。
ダイニング テーブルはつかまっても大丈夫なもので、よろけてぶつかったときに危険が少ない、角の丸いものを選びましょう
寝室 一般的にお年寄りの方は畳敷きの和室を好む方が多いと聞きますが和室・洋室いずれの場合も大き目の寝室にしておけば、もし腰痛などが出るようになり、かがむのが苦痛になった時に布団の上げ下ろしが不要のベッドを置いても窮屈感もなくゆったり快適に過ごせます。
リモコン付きの照明器具にするか、枕元の近くに照明スイッチや電話機を配置し通報機(コールボタン)をつけるとさらに安心です。
玄関
玄関の上り框の高さが高い場合は、式台を設置して段差を少なくする。
薄暗くなった玄関で靴を履く際に転ぶ危険を避ける為に、暗くても迷わず点灯できるあかり付きで、点灯操作が楽な大型のワイドスイッチにしておくと手のひらや肘で操作できます。人が近づくと自動点灯するタイプの照明器具ならさらに安心です。上り框付近の手摺は動きに合わせて高さに変化を持たせ、つかみやすくするのがお勧めです。
廊下・階段
階段の踏面に影が出来ないように照明を複数設置し、人の気配や暗さを感知して自動点灯・消灯するセンサー付きタイプの足元灯を階段だけでなく、寝室〜廊下〜トイレ間に設置し、階段の上下で入・切が出来る3路スイッチとし勾配が緩やかな踊り場付きの階段が安心です。
廊下の有効巾を78センチ以上とし、滑りにくい材質を使う。
共通
白熱灯を使った照明器具はランプの寿命が短く、ランプを取り替える際に足を踏み外したりする危険があります。
長時間点灯する場所には、寿命が長く経済的な蛍光灯を使用したり、パルックボールなどの電球型蛍光灯を使用した照明器具を選んでおくと、ランプ交換時の危険や煩わしさから開放されます。
スイッチ類は大きいサイズのデザインのタイプの物を普通より低めの高さに設置しておくと、腕があがりにくくなった際に助かります。逆に壁下部のコンセントの位置は腰を曲げるのが苦痛になっても楽に抜き差しできるように普通より高めにしておくのがベターです。